Senobi

私立の中高一貫校で国語を教えています。国際バカロレア、子どものための哲学、ワークショップ型の授業づくりに関心があります。

高校生との哲学対話

昨日は、神奈川で行われた「世界の入り口に立とう  とびだせ!高校生2018」というイベントに参加、哲学対話のファシリテーターとしてお手伝いしてきました。

 

このイベントに関わって3年目になるのですが、毎回多くの刺激をもらっています。

 

神奈川各地から応募してきた高校生があつまり、ワークショップや研修を通して、交流を深め、視野を広げます。

昨日のイベントは、午前中が日系人のゲストを招いての交流会とワークショップ、

午後が、午前中の経験をもとにした哲学対話、という内容でした。

 

70人近くの参加者があり、10人程度の小グループに分かれて、問いを出し合い、対話をしていきます。

 

私のグループからは例えば、

何のために外国語を学ぶのか

なぜ日本人は周りのことを気にするのか

なぜ対象物は同じなのにいろいろな言い方(言語)があるのか

なにがきっかけで、人は相手と打ち解けられるのか

といった問いが出てきました。

 

みんなで話し合ってこの日のテーマに決めたのは、

なぜ人は恥ずかしいと思うのか

なぜ男女間の距離が国によって違うのか

という問いです。

 

これも午前中の経験から感じたことがもとになっています。

 

高校生たちは、自分の小学校の時の体験、留学した時のエピソード、ニュースで見た話などを例に挙げながら、次々話題をつないでいきました。

なにに影響されて、国や地域による違いが生まれるんだろう?

社会が性別の役割を決めているんじゃないか?

など、話はどんどん深まります。

 

私も、ファシリテーターというより、一参加者として対話を楽しむことができました。

 

とくに印象に残った発言内容としては、

 

小学生の時に友達100人できるかな、とか言って友達がいないとおかしいと感じさせるのが良くない。逆にみんな周りの目を気にするようになってしまう。

むしろ1人過ごしても大丈夫になれば、そこから自然なコミュニケーションが始まるのではないか。

 

恥ずかしさを感じるのは、失敗するのが嫌だから。もっと学校で生徒にいろんな役割を与えて、失敗したり慣れる機会をつくった方がいい。

 

教師としても、大いに学ぶところがありました。

 

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