朝読書とリーディングワークショップを比べてみる
私の勤務校では、主に中学生対象で何年も前から朝読書を行っています。
今年度、リーディングワークショップを始めて、
生徒から、もっと本が読みたい!図書室に行きましょう!という声をよく聞くようになりました。
これは、これまでの朝読書ではあまりなかったリアクションです。
とりあえず、生徒と本の話をする時間は確実に増えました。
単に授業がやりたくないから、というのもあるかもしれませんが、このような読書についての生徒の反応の違いに、思わず考えてしまいました。
この差は何なのか。
本校の朝読書は、
・教室の自分の席で読む
・毎日15分程度
・立ち歩くと注意される
・読んでいないと注意される
・課題や自習はしてはいけない
だいたいこのようなルールで、担任の先生が見ています。
リーディングワークショップは、国語の時間内で、
・図書室内の好きな場所で読む
・好きな姿勢で読む
・週に1コマ、40分程度
・立ち歩いてよい
・本を読んでいない生徒には、担当者が声をかける
・課題や自習をしてはいけない
およそこういった運用をしています。
生徒が読んでいるのは中長編の小説が中心です。やはり、15分という時間では物語そ世界に入り込めないまま(またはちょうど入り込むくらいで)終わりになってしまうのでしょうか。
朝読書中、少し席を離れたり声を出すと、すぐに注意されるという運用が、生徒にはストレスなのかもしれません。
確かに、全クラス一斉にやっていると、各教室で騒がれては困ります。
朝読書の目的は何なのでしょう。
生徒の読書習慣を育む、というのが主な目的だとは思いますが、
・授業に向けて集中する
・静かに座っている
という別の目的もずいぶん背負わされているように思えてきました。
あとは朝イチという時間帯。
私は朝が苦手なので、朝早くからの読書ができません。
眠そうで、いつもぎりぎりに来る生徒なんかは、そういうタイプもいるだろうな。
自分の生活リズムと合わない時間帯に読書を強制されるのもなかなか辛いのではないか。
なかなか本を読む時間が取れないから、という理由で朝読書が広まったと聞いています。
リーディングワークショップという形で授業内で読書時間が確保できるのであれば、
朝の15分はまた別の形での活用ができるのではないか。(知識の暗記、ドリル、朝対話…)
朝読書とリーディングワークショップを比べながら、いろいろと考えています。