Senobi

私立の中高一貫校で国語を教えています。国際バカロレア、子どものための哲学、ワークショップ型の授業づくりに関心があります。

全国大学国語教育学会

先日茨城大で学会が開かれ、国際バカロレア公開講座に参加してきました。

聴講というよりは、先日出した本の宣伝と販売のお手伝いが私の主な役割です。

 

どれくらい来てくださるのか心配でしたが、始まってみれば50人を超える規模で、関心の高さがあるうかがえました。

 

最初は国際バカロレアと概念ベースの授業づくりについての概説です。

 

先日の川崎の同好会の時も感じたのですが、この理論的な部分が、大事ではあるのですがなかなか話が伝わりづらい…。

しかも必要な項目が多数ある。

ここの面白さをどう広めていくかが、今後の課題なんだろうと思っています。

 

まずは具体的な授業実践例から入り、どういう思考過程を経てその単元を計画したかを説明する、というやり方の方がいいのかなあ…。

 

続いて評価の話、実践事例紹介、質疑応答と続きました。

 

参加者の方からいただいた質問を紹介しておきます。

 

「重要概念」として16の言葉が挙げられているが、なぜそれが選ばれているか、なぜその並びなのか。

 

これは先日の川崎でも出た質問ですが、

世の中に無数にある「重要概念(抽象度の高い概念的キーワード)」から、複数の教科、複数の学年でまたがって使えるものをIBの側でピックアップしています。

並びは、英語のABC順です(訳すと分からなくなる)。

IBの要件として、特に各教科によって重要な4つの重要概念は、1年間のカリキュラムの中でも「用いる」ように指定されていますが、

その概念を「教え」なければならない、というわけでも、それ以外の概念を使ってはいけない、というわけでもありません。

 

この辺り、「概念」は単元の設計の段階で教師の発送を広げたり、実際の学習活動の中で生徒の学びを深めたりするのに有効な「ツール」だと私はとらえています。

 

まだまだ自分の中でも整理できていませんが。

 

その他、面白かった質問としては、IBのカリキュラムで大事なものは何か、IBによって生徒はどう変わるのか、それを、IB用語を使わずに説明してほしい、というリクエストをいただきました。

 

私は、課題を通して、協力して「何とかする」力が身につくこと、そして遊びと学びの境界があいまいになっていくことを、魅力として説明しました。

伝わったかなー。