Senobi

私立の中高一貫校で国語を教えています。国際バカロレア、子どものための哲学、ワークショップ型の授業づくりに関心があります。

方向性の違い

今年度、高校2年生の現代文と、DP「言語と文学」のクラスの両方を受け持っています。

それで、2つのコースの目指すところが全然違うのです。
 
現代文のクラスでは、教科書を使っての読解問題や、来年度の大学入試に向けた勉強をしていきます。
どうしても授業は講義や説明中心になり、また生徒も受け身になってきます。
 
一方のDPコースでは、最終試験に向けて、論述や口述の練習をしていかなければなりません。
 
どうもこの2つのコースの性格が違いすぎて、自分の中で切り替えが難しかったり、バランスが取れなかったり、いろいろと混乱しています。
 
昨年度は、高校1年の国語総合と、MYP「言語と文学」でした。
これはまだやりやすかったんですよね。
MYPは外部試験がなく、比較的やりたいこと、自由度の高い探究授業ができました。
また、そのエッセンスをIB以外のクラスでも取り入れて、授業を設計することができていました。
 
しかし、高校2年ともなると、校内でどうしたいかではなく、学びの基準が校外に移ります(大学入試、DPの最終試験)。
 
どうも話を聞いていると、他の教科では両者にそれほどの方向性の違いはなさそうなのですが、
国語に関しては求められていることに大きな隔たりがあります。
理想を言えば、どちらの試験であっても対応できる実力を身につけさせることが求められているのでしょうが、
現実には、試験に合わせてそこで求めらる力を集中的に練習して伸ばす、というのが実情です。
 
どちらかに専念して、生徒を最大限伸ばしてあげたいと思うのですが、
両方担当することで、両方のコースで力が削がれている気がしてなりません。