分散登校に向けて
昨夜は、同じ国語科の同僚とオンライン飲み会をして、いろいろ話し合った。
来月から分散登校になるので、そのための準備をしているそうだ。
そこで気になるのは、何のためにわざわざ登校させるのか、ということだ。
幸い、私の学校ではICTを使った授業をもともと行っていたため、今回の休校中でも、割とオンライン授業が機能していたようだ。
アンケートによる生徒の評判も悪くなく、こっちの方がいい、という生徒も多数いる。
もちろん、学校に来なければできないことはたくさんある。
グループディスカッションとか、友達と食べる昼食とか、放課後のおしゃべりとか。
しかし、6月に学校に来ても、このような活動は極端に制限せざるを得ない。
全員に前を向かせて、私語を慎むような指導をすることになる。
授業形態も、講義形式か、小テストなどに限定されるだろう。
わざわざ登校する必要があるのか?と感じる生徒や教師は多いと思う。
なんのためにオンライン授業をするのか、そして何のために登校させるのか、ということをはっきりさせる必要があるだろう。
もうひとつは教師の役割についてだ。
休校期間、授業動画の撮影があったため、語りの上手い先生が活躍した。
例えば古典の授業などで、テキストや文法についての解説などの動画を撮影し、Classroomを使って生徒に公開していた。
その先生は、もともと50分ひたすらしゃべり倒して生徒を引き付けるような先生だが、今回の動画撮影で、さらに語りに磨きをかけた。
(動画撮影用に、話し方や説明の仕方を変えるなど、工夫をしていて楽しそうだ)
私は、そういうふうに話し続けるのが得意ではなく、普段の授業では自分の説明はなるべく最小限にして、あとは生徒の発言や活動に任せる、という展開が好きだった。
これはすごく教室向きのやり方で、大人数の相手にするオンライン授業を受け持ったら効果的な授業ができていたかどうか。
ただ、生徒の話を聞く、相談にのるという点では、休校期間でも一定の役割があると思う。
別にどちらが良い悪いというものではないが、休校対応やオンライン授業の経験を経て、教え方の好み、得意不得意がより明確になったように思う。
先ほどの講義が好きな先生は、通常登校になったとしても、動画の配信は続けたいと話していた。
分散登校で、しばらくは教室での授業とオンライン授業が混在する形になる。
その中で、教師は自分の特性に合った役割が与えられ、それぞれがいろんな形で貢献できるチームになれるといいなと思う。