今週の名文(8)
自立とは、誰の助けも必要としないということではない。どこに行きたいか、何をしたいかを自分で決めること。自分が決定権をもち、そのために助けてもらうことだ。だから、人に何か頼むことを躊躇しないでほしい。健康な人だって、いろんな人と助け合いながら暮らしている。一番だいじなことは、精神的に自立することなんだ。
◯渡辺一史『なぜ人と人は支え合うのか』(ちくまプリマー新書)で紹介されていた、エド・ロングさんの言葉。
自立というとすぐに自己責任、という方に流れがちな風潮の中、こういう考え方の方がしっくりくる。
この本ではないが、「自立とは依存先を増やすこと」(熊谷晋一郎)という言葉も大切にしている。
こうした黒人たちの受難の経験をなぜ僕たちは読むのか? たぶんそれらが、すべての〈人間〉につながる普遍性を帯びているからだ。
◯小野正嗣「普遍的な痛み 文学は宿す」(6月24日朝日新聞文芸時評)より。黒人の話に限らず、文学を読む意味はこの辺りにある。
たいしたことないです
たかがカレーですから
◯60年やっていたキッチン南海が店を閉めるというニュースから。大変だったかと記者に聞かれた南山茂社長の言葉。
自分が生涯かけてやってきたことを、こう言ってのけるのがかっこいい。
It means your future hasn't been written yet. No one's has. Your future is whatever you make it. So make it a good one, both of you.
人間の未来はすべて白紙だということ。未来は自分で作るのだ。君たちもいい未来を作りなさい。
◯「バックトゥーザフューチャー3」からドクのセリフ。改めて通しで観たけれど、いい映画ですね。