第4回チョークトークカフェ
先日は、4回目のオンライン哲学カフェを開催しました。
道徳模擬授業スペシャルと題して、前半は私の方で模擬授業を行い、後半は授業検討と、テーマに関する哲学対話を全員で行う、という内容でした。
15名ほどの方にご参加いただきました。
模擬授業は、以下のようなワークシートを用いて行いました。3月に出る「ラクイチ道徳」に掲載した授業プランです。
NHK『ココロ部!』「みんなの自由な公園」を元ネタとしつつ、後半では身近なルールについて批判的に考えるワークを取り入れています。
内容項目は「C 遵法精神、公徳心」、
様々な価値観の人の意見をふまえつつ、合意形成をすることの難しさを体感する。
活動を通して、ルールの性質や意義について考えを深め、また自分たちの身の回りのルールについても批判的に考えられるようになる。
というのがねらいです。
オンラインでの模擬授業は初めてでしたが、途中のブレイクアウト・セッションも含め、とくに問題なく進行することができました。
途中、サッカー部の生徒役でロールプレイをしていた方から、「自分のすでに持っている権利を手放すのに抵抗があった。みんなから文句を言われ、悪者になっているような気がした」という意見がでました。
ワークが、自分の内面を客観的に見ることにつながったのではないかと思います。道徳の授業を通して、生徒にもこのような体験をしてほしいと思っていたので、良かったです。
後半では、まず授業を検討を行いました。
とくに、哲学対話の要素を取り入れた道徳の意義についての質問や、ワークを通して生徒が絶望感や、無力感を感じてしまうのではないか、という意見をいただきました。
たしかに、身の回り(とくに学校内の)ルールを振り返って、ここが不満だ、と言ってみたところで、権力関係によって(先生が決めているなど)変革できるとは限りません。
あえて「焚きつける」必要はないのでは、という意見もあるでしょう。
このあたり、道徳の授業が、学校改革に貢献できる部分だと思うのですが…またいずれゆっくり考えてみたいところです。
最後に、全員で「学校にルールは必要か?」というテーマで哲学対話を行いました。
これもまた、学校内での権力関係や、ルールとマナーの関係性など(学校では本来マナーの問題であることがルール化されている、などの意見)、いろいろな観点が出され、私自身多くの気づきがありました。
次回はどんなテーマでやろうかなぁ。