IB国語研究会サマーセミナー
昨日は学芸大学で開催された、IB国語研究会のサマーセミナーに参加してきました。
午前中は様々な学校の先生による「言語と文学」についての実践報告が中心でした。
その中でとくに興味深かったのが、CMづくりの実践です。
学校の図書室をアピールする15秒のCMを作る、という課題に個人で(ときに協力しあって)取り組む。
図書室に人が来ない問題点はどこにあるかリサーチしたり、司書の先生にアピールしたいところをインタビューしたり。
キャッチコピーを考えて、カットなどを工夫する。
非常にたくさんの要素が詰まったプロジェクト学習でした。
いずれ自分のクラスでもやってみたいと思いました。
午後は、ベルギーの石田先生によるワークショップ、学芸大の中村先生によるメディアリテラシーについての講演。
石田先生のワークショップでは、テクスト分析と概念理解を体験しました。
素材は、金子みすゞの詩、グレイテスト・ショーマンの歌、ゴディバとブラックサンダーの広告、など。
それらを分担で分析し、どのような概念と結びつけらるか(例えば、アイデンティティー、変化、コミュニケーション、など)、またテクスト間にどのような共通性、関連性があるか、などをグループで話し合います。
テクストを批判的に分析する、それをもとにして抽象的に考える。
こう書くと難しそうな課題ですが、
石田先生はチーム作りでお互い楽しくなるような仕掛けをほどこしたり、そもそも選ばれているテクスト自体が興味深いものだったり、
子どもたちが(参加者が)積極的に参加したくなるような仕掛けをいろいろ用意していらっしゃいました。
ファシリテーターとしての教師の役割を再確認できました。
石田先生との話の中で印象的だったのは、普段からテクストの選択を生徒にやらせているという点です。
トピック中心だけでなく、高学年であれば扱いたい概念を共有し、この概念について理解が深まりそうなテクストを探してくる、という課題を出すそうです。
たしかに、そうすることで生徒が日常的に、出会ったテクストを概念的にとらえたり、批判的に考えたりできるようになっていくんだなと、納得しました。
これもぜひ真似ていきたいところです。
懇親会の後に、同じ参加者の先生が、こういう場に来るだけで元気が出る、とおっしゃっていましたが、おんなじ気持ちです。
たくさん勉強になり、元気が出ました!