Senobi

私立の中高一貫校で国語を教えています。国際バカロレア、子どものための哲学、ワークショップ型の授業づくりに関心があります。

個別対応を授業の軸にする

私の勤める学校は敷地面積が狭く、教室も小さいため、1クラスあたりの人数はおよそ20人くらいです。

ワークショップの授業を行うには、かなりの好条件と言えるでしょう。

もともと黒板の前で一方的に解説し続ける授業が好きではありませんでした。

IBプログラムに取り組み始めたのを機に、教師が一方的に話す時間をなるべく減らし、生徒の活動時間を増やすように努めてきました。

生徒が課題に取り組んでいる間は机間巡視をしながら、個別の質問に答えたり、つまづいている生徒に声掛けをしていきます。

やってみると、たとえ20人でもこれが実に大変で…

・授業時間内にすべての生徒と話すことができない

・一人の生徒が納得してくれないと、次の生徒の対応に移れない

・生徒はいろんなつまづきを抱えているが、それを把握するのが難しい

・よく質問してくれる生徒と、自分から全く質問しない生徒で教師のアドバイスに差が出る

このような問題点を少しでも緩和できるように、工夫していく必要があります。

それでも、このような授業スタイルを取ることで、今まで見落としていた生徒のつまづきを多く発見することができました。

また、近くで一人づづ対応することで、なるほど、わかった、というような生徒の腑に落ちた表情を間近に見ることができます。以前よりも「教えている」という感覚を強く味わえるようになりました。