Senobi

私立の中高一貫校で国語を教えています。国際バカロレア、子どものための哲学、ワークショップ型の授業づくりに関心があります。

Chromebookの使用について

高校1年生のクラスで、Chromebookを使って授業が始まりました。(IBコースでは、すでに中学生のうちから使っています。)

グーグルドキュメントを使った文章作成や、グーグルクラスルームを使って課題の管理をしています。

現状では、生徒のタイピングのスキルがまちまちで、それが課題の取り組みに大きく影響しています。手書きで作文をするときより、技術の差が大きく出ています。

文章内容を考えたり、頭の中で文を組み立てたりするのが得意か不得意かに加えて、タイピングが得意かどうかという要素が新しく加わりました。

グループ分けすると、次のようになります。

1)内容を考えるのが得意 タイピングが得意 →順調に課題に取り組める

2)内容を考えるのが得意 タイピングが苦手 →なかなか課題に取り組めない

3)内容を考えるのが苦手 タイピングが得意 →なかなか課題に取り組めない

4)内容を考えるのが苦手 タイピングが苦手 →なかなか課題に取り組めない

徐々に改善していくだろうとは思いますが、しばらくはこの状況が続きそうです。

 

授業中の教師の立ち位置について。

最初は、生徒に自分が作成しているドキュメントを共有させ、教師が自分のPCで進行状況を把握する、というやり方をとっていました。

こうすれば、教師は気になる生徒の進み具合がリアルタイムで確認できて便利、というわけです。

しかし、このやり方では教師はずっとPCの画面を見ていることになり、授業中に生徒の顔を見たり、コミュニケーションをとる機会が極端に減ります。

ですから、すぐやめました。

今は、生徒がPCで課題に取り組んでいる間は、ひたすら教室をぐるぐる歩き、生徒に質問にその場で答えたり、上手く取り組めていない生徒に声掛けしたりしています。

 

PCを使わせすぎる危険性について。

たしかにCromebookを使った授業は便利なのですが、使わせすぎていないかが気になります。

大人だって1日中パソコン作業ばかりだと疲れるのに、子ども(とくに中学生)にPCを使った活動ばかりさせるのは、視力低下など、健康面で心配です。

学校では授業中のICTの使用が奨励されています。そのための教員研修も頻繁に行われています。

学校の時間割は過密ですが、そのなかでどれくらいPCでの活動をさせるのか。

生徒に使わせすぎていないかどうか、だれがコントロールするのか。

そういう基準は本校にはまだありません。