Senobi

私立の中高一貫校で国語を教えています。国際バカロレア、子どものための哲学、ワークショップ型の授業づくりに関心があります。

授業内で演劇を取り入れる構想

先日のエントリーで書いたように、

クラスの人間関係が固定化し、それが学びを阻害しているのではないかと気になっている。
クラスの中で、自分の役割やキャラクターが決まっており、そのロール以外の言動をすゆことが難しい。
授業中に常にふざけたり、大騒ぎしている生徒がいるが、一対一で話をするとやりとりができ、なんなら丁寧に受け答えできたりもする。この違いは何なのか。
 
関係性を変化させるためには、クラスのメンバーを変えるのが良いのだが、学習レベルでクラス分けをするシステムなので難しい。
そこで、一緒に組んでいる同僚と、授業で演劇を取り入れる可能性を検討している。
 
同僚がお試しで演劇的なアクティビティ(親しくない人の手を握るとか、目をつぶって歩くとか、身体的な感覚を大事にする活動)を少し取り入れたところ、生徒にとって新鮮で、評判が良かったようだ。
 
先日は別の場所学校で演劇のコーディネーターをしている方に話をうかがった。
やはり演劇を授業や行事に取り入れていくメリットはたくさんありそうだ。
 
◯頭で考えるだけでなく、身体や皮膚感覚が大切になる
これは同僚が演劇をやりたい一番の理由。
どうしてもテキストを読んで座学中心になりがちなので、そこも変えていきたい。
以前より子供が身体を使わなっている傾向にも抗いたい。
 
◯ふだんの自分とは違った役割を演じらる
私が一番関心があるのが、これ。
自分の意外な一面を発見したり、これまでの固定化されたキャラを変えることは、演劇という枠を借りればやりやすくなるのではないか。
 
◯全員参加できる、全員でつくる
グループにやる気のない生徒がいた場合、「やる気のない生徒」という役を作ればいい。いつも寝ている生徒がいたら「いつも寝ている」役にすればいい。
グループみんなで、全員が参加できる形を考えることが大切。
 
◯幕が上がる
完全に終わりが決まっていること。とにかく本番の日になって時間がくれば幕が上がる。それまでになんとか形にしなければならない。そういう「なんとかする力」が身につくのも演劇のメリット。
 
話していていろいろ学べた。もともと関心はあったが、チャレンジしたくなった。
やるとしたら、中1から始めるのが良いとのこと。まだ関係性が何もできていない状態から演劇的なアクティビティを取り入れていくと、お互いのことが理解しやすくなるのではないか、それによっていじめなどが減るのではないか。
そして高1から高2にかけて、自分たちの創作として取り組む。
これはクラスをばらばらにしてチームを作るのが良さそう。
 
うちの学校でどう実行できるか、いろいろ思いを巡らせている。
時間的には大丈夫だが、予算の問題が…